トロイオンス、金ドル本位制、ロコ・ロンドン金価格……。一度は聞いたことはあっても分かりにくい「金」にまつわる素朴な疑問を解説する。
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Q1 金の産出量の多い国は?
A 金の産出量が年300トンを超える中国、ロシア、オーストラリアが3大産出国だ(2021年現在、図)。1960~70年代には南アフリカが1国で1000トンを産出した年もあり、圧倒的な産金量を誇ったが、近年は年100トン前後に減った。産金量の分布は世界全体にある程度均等に広がり、どこか1国に集中することはない。供給面では非常に安定しているといえる。
一方、日本では戦国時代から江戸時代後期にかけて大量の金が掘り出され、佐渡(新潟県)や土肥(静岡県)など各地に金山があった。残念ながらほぼ全て掘り尽くされ、現在操業中の国内金鉱山は住友金属鉱山が鹿児島県に保有する菱刈鉱山だけ。生産量は年4~6トンであり、世界的には微量だ。
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