野村不動産ソリューションズ(株)は4日、25回目となる「住宅購入に関する意識調査」結果を発表した。同社の不動産情報サイト「ノムコム」会員を対象に、年2回インターネットによるアンケート調査を実施している。調査時期は7月3~16日。有効回答数は1,964人。
今後の不動産価格については、「上がる」が42.0%(前回調査比6.4ポイント増)で増加し、2011年の調査開始以来の最多となった。「下がる」は17.9%(同5.5ポイント減)と減少し、「分からない」は10.4%(同0.5ポイント増)と増加した。
「上がる」と予測する理由は、「地価の価格や材料費、人件費等、不動産の価格が下がる要素がない」などの回答が見られた。前回調査時はそろそろ頭打ちだと感じていた顧客も、今後さらに高騰していくと見ていることがうかがえた。「下がる」と予測する理由は、「金利上昇による借入金の減少、デフレの常態化」、「新築価格が上昇し過ぎて、需給のバランスが崩れる」などの回答が見られた。
不動産の売り時感について聞くと、82.2%が「売り時だと思う」、「どちらかといえば売り時だと思う」と回答。前回調査比で3.4ポイントの増加で、調査開始以来最も多い回答となった。多かった理由は、「不動産価格が上がったため」が77.4%(同1.0ポイント増)で最多に。一方で「今後、不動産価格が下がると思われるため」は12.0%(同3.6ポイント減)となり、今後も不動産価格の上昇もしくは横ばいが続くと感じている顧客が多いことが明らかになった。
不動産の買い時感に関しては、33.1%が「買い時だと思う」、「どちらかといえば買い時だと思う」と回答。前回調査比で2.5ポイントの増加となった。買い時だと思う理由については、「住宅ローンの金利が低水準」が60.5%(同9.2ポイント増)で最多に。次いで「今後、不動産価格が上がると思われる」が50.3%(同11.4ポイント増)となった。低金利での融資かつ、物件が割高になる前に買いたい傾向は前回と変わらず、特に価格上昇懸念が強まっていることがうかがえた。
新型コロナ5類移行に伴う、実店舗やモデルルームへの来場意向への変化については、「5類移行前からすでに来場している」が33.1%で最多。次いで「5類移行後は積極的に来場したい」が28.8%と、来場へ意欲のある回答が全体の61.9%を占めた。一方で、「来場ではなくオンライン面談や契約を活用していきたい」(10.4%)、「来場したくない」(22.0%)と、非対面での面談や契約を望む声も見られた。
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