日々の暮らしに欠かせない電気や食料品の値上げは、多くの人にとって喜ばしくないものです。今年に入り、すでに何度か値上げが実行されたものもありますが、この夏からのさらなる値上げを発表したメーカーもいくつかあります。
そこで本記事では、2021年7月、8月に値上げされる主なものを紹介します。値上げから家計を守る方法についても検討していきましょう。
電気料金、各社軒並み値上げへ
東京電力や北海道電力など大手電力10社が発表した7月の電気料金は、いずれも値上げの傾向です。
たとえば、東京電力エリアの平均モデルによると6月に比べて60円の値上げになるとのこと。実際には電力使用量や契約プランによって値上げ幅は異なりますが、梅雨のジメジメや厳しい暑さでエアコン等の使用量が増える傾向にあることを考えると、7月に支払う電気代が大幅に上がる家庭もあるかもしれません。
小麦粉製品、マヨネーズ、食用油がそろって値上げに
食品では、2021年7月、8月から小麦粉製品や、大豆タンパク製品、マヨネーズ、食用油などの値上がりが発表されています。
小麦粉製品(2021年7月から)
日清フーズは、薄力粉や強力粉などの小麦粉製品を約2~4%の値上げを発表。小麦粉価格の上昇により、同社ミックス製品、そば製品、パスタ・パスタソース製品も同年9月1日からの値上げも実施される予定です。昭和産業は、家庭用小麦粉やミックス、パスタ製品を7月から一斉に値上げすることを発表しています。それぞれ、商品によって値上げ幅は異なりますが、概ね2~4%の値上げとなります。
マヨネーズ(2021年7月から)
キユーピーおよび味の素の大手2社は、家庭用・業務用マヨネーズおよびマヨネーズタイプ調味料の価格改定を発表。商品により、概ね約1~10%の値上げとなります。
食用油(2021年8月から)
日清オイリオグループ、J-オイルミルズ、昭和産業の大手食用油メーカー3社がそろって家庭用・業務用食用油の値上げを発表しています。家庭用植物油では3社ともにキログラムあたり50円以上の値上げとなります。実は、今年4月、6月(昭和産業は3月、6月)にも各社から食用油の値上げが実施されました。8月に値上げされると今年3回目の値上げとなります。
値上げの要因
各社の発表内容によると、電気料金の値上がりは燃料費の高騰などが要因とされています。
また、小麦粉製品、食用油、マヨネーズを中心とした食品の値上がりは、原料価格の急激な上昇に加え、物流費、包材費などの上昇が値上げの理由のようです。
たとえば、食用油では、主原料である大豆、菜種、パーム油の価格高騰が要因です。大豆の主な産地であるアメリカの天候不順や中国の需要拡大などで、これらの原料価格が高騰しています。また、エネルギーの確保、環境の保全を目的としたバイオ燃料の需要増大なども、原料コスト上昇につながっているようです。
大豆や他の穀物相場の価格が高騰することで、小麦の相場もつられて上がっています。また、マヨネーズの主原料は食用油ですから、食用油価格が上がることの影響は避けられないようです。一つの価格上昇が別の製品の価格上昇へ波及する、値上げ連鎖が起こっているということでしょう。
相次ぐ値上げから家計を守るには?
今回値上げを紹介した食品や電気は、毎日の生活に必要なものばかり。値上げから家計を守るためには節約は大切ですが、買わない・使わないという選択肢は取れないご家庭も多いでしょう。
そこで、工夫したいのがポイントの活用です。さまざまなポイントを貯めている人は多いと思いますが、より多くのポイントを得られるよう、スーパーやキャッシュレス払いのポイント制度の集約に心がけてみましょう。
たとえば、買い物をする店を一つに決める。ポイント加算デーにのみ、まとめて買い物する。支払いはキャッシュレス払いにする、など。日々のダラダラ買いもなくなり、無駄な支出も防げるかもしれません。
貯めているポイント制度によっては、ポイントで株や投資信託を買えるものもあります。提携している証券会社によっては100円から株等を買えるところもあります。ポイントで投資してじっくりお金を増やしていくのもおすすめです。値上がり分を回収も期待できるかもしれませんね。
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