米国防総省のカービー報道官は30日の記者会見で、ウクライナに侵攻するロシアのプーチン大統領に関して「あらゆる場面でロシア国防省から十分な情報を伝えられていない」との分析結果を明らかにした。機密情報にあたるため根拠については説明しなかった。
カービー氏は「侵攻が失敗していることをプーチン氏が理解していなければ、ロシアは停戦協議に誠実に取り組まない恐れがある」とも語り、情報伝達の不備が停戦協議に与える影響に懸念を示した。
ホワイトハウスのベディングフィールド広報部長も30日、プーチン氏と軍幹部の間に「緊張関係が続いている」と説明。側近らは「怖くて真実を伝えられず、誤った情報が伝えられている」と指摘した。
米CNNテレビも30日、侵攻の進展状況や対露制裁の経済的影響について誤った情報が側近からプーチン氏に伝えられていると報じた。この報道についてカービー氏は、プーチン氏に上がる情報の全てを米政府が把握することはできないと断ったうえで「報道の基本的な内容に同意する」と述べた。
一方、カービー氏は米東部時間30日午後から直近24時間で、ウクライナの首都キエフ周辺に迫っていたロシア軍部隊の20%未満が他の地域での戦闘に向けた「再配置」を進めているとの見方を示した。ロシアの所属基地に戻った部隊はなく、一部は補給のために隣国ベラルーシに移動したという。実際に再配備された部隊は未確認だが、ウクライナ東部の攻撃は激しさが増していると説明した。
キエフ周辺に全体でどれだけの露軍部隊が展開しているかは不明だが、カービー氏は「大部分はキエフ周辺に依然としてとどまっている。空爆や遠距離からの砲撃も続いており、キエフは大きな脅威にさらされ続けている」と強調した。【ワシントン鈴木一生】
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