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Friday, July 29, 2022

国際線「燃油サーチャージ」過去最高に上がるカラクリ | 経済プレミア・トピックス | 平野純一 - 毎日新聞

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 原油高騰などで航空燃料価格が上がった時に、国際線運賃に上乗せする「燃油サーチャージ」(燃油特別付加運賃)を日本航空(JAL)と全日本空輸(ANA)が大幅に値上げする。8~9月の発券分(日本発片道)は両社とも過去最高水準になる。最も高い「北米・欧州・オセアニア線など」はJALが4万7000円、ANAが4万9000円。6~7月発券分に比べてJALは1万200円、ANAは1万1600円の大幅値上げとなる。

 ただ、これで驚いてはいけない。10~11月発券分はさらに上がる可能性が高い。算出基準となる航空燃料がさらに上がり、円安が進んでいるからだ。7月27日までのデータで試算すると、「北米・欧州・オセアニア線など」は8~9月発券分より1万円程度も上がる見通しだ。いったい何が起きているのか。まずは燃油サーチャージはどのように計算して出されるかを見ていこう。

ケロシンと為替を掛けて計算

 国土交通省によると、燃油サーチャージは次のようにして計算される。

 航空燃料はケロシンと呼ばれ、灯油に近い成分だ。ケロシンはシンガポール市場で取引される価格が基準となる。この価格はドル建てで、ドル・円の為替レートを掛けて円換算のケロシン価格を出し、その価格があらかじめ公表している1000円刻みの「価格枠」のどこに当てはまるかで、サーチャージ料金が決まる。2カ月に一度見直しており、8~9月発券分は4~5月のケロシンと為替の平均で計算して6月中旬~下旬に公表する。

 4~5月のシンガポールケロシン価格は平均で1バレル(約159リットル)=138.52ドル、為替は1ドル=127円38銭で、これを掛けた円換算のケロシン…

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