TOPIX(東証株価指数)は心理的な節目となる2000の大台近くで上値が重くなる。個人投資家を中心とした利益確定を目的にした売りに押されているもようだ。
10日の取引時間中の高値は1999.37、14日は1996.80、15日は1999.66。16日はようやく大台を回復したが終値は2001.09と上値は重い。2000の節目を意識した売りが出ているようだ。
6日から10日の週に個人投資家は売りに動いた。東京証券取引所が16日に公表した投資部門別売買状況によると、個人投資家は同週に現物株を704億円売り越した。
松井証券の窪田朋一郎シニアマーケットアナリストは、株価が高値圏に近づき個人投資家が売りを出しているとみる。TOPIXの上昇をけん引してきた銀行株には、高値は続かないとみた個人投資家が利益を確定する売りを出していると話した。
2022年もTOPIXが2000台を回復した週に個人投資家は売り越していた。2000ポイントを上回った11月25日までの週には、個人投資家が5367億円売り越した。8月19日までの週や、大台に接近した3月25日までの週も売り越していた。大台を一時回復した足元でも同じ動きになっている可能性がある。
市場には積極的な買い手がいないこともTOPIXの2000を壁にしているとの見方もある。みずほ証券の三浦豊シニアテクニカルアナリストは、日本や米国などの金融政策や企業業績の先行きに不透明感があることで「中長期の投資家が動いていない」とし、逆張りの個人投資家を中心とした戻り待ちの売りが出やすいと述べた。
TOPIXが2000から上値を追える相場になる条件はなにか。松井証券の窪田氏は、短期的には日本銀行の植田新総裁が誕生しマーケットの混乱を招くことなく着地させることができるかだと指摘する。過剰な円高を招くことなく金融政策を修正できれば、株価は「一つ不安感がなくなり上がっていきやすい」と語った。
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