ルーチンに取り込みやすく、朝の時間短縮に
ジョブズと同じではないが、青のTシャツ、黒のジーンズ、ベージュのジャンパーを着て1週間過ごした。仕上げはナイキのスニーカーだ。
私は自信を持って1週間をスタートさせ、朝の準備をした。
これは私のスケジュールに簡単に追加できるものだった。私の朝のルーチンはすでに固まっており、15分のウォーキング、シャワー、朝食を終え、朝8時から仕事を始める。その日着る服を用意しておくことで、決断すべきことが1つ減った。
ベージュのジャンパー、青のTシャツ、黒のジーンズ、ナイキのスニーカーを1週間着用した。
Stephen Jones
その週が終わってみると、仕事に取り掛かるのは楽になったが、生産性が上がったというほどではなかった。これまでよりよい決断ができたとはとても言えない。
実際、うまくいったとは思えない。そしてそれは、心理学者に聞いてみても、驚くべきことではなかった。
意思決定について調査しているカナダの企業、Decision Labのリサーチ・ディレクター、ブルック・ストラック(Brooke Struck)によると、我々の意思決定にはさまざまなことが影響を与えているという。
適切な食事や十分な睡眠の確保は、我々の意思決定能力に大きな影響を与えるとストラックは言う。
「タスクの切り替えは、認知的にかなりの負担がかかる」
1週間を振り返ってみると、電車が遅れた日があり、オフィスに着いたころには出遅れたと感じた。また、なかなか寝付けなかった夜のあと、疲れが残ってしまい、集中できなかった。ベージュのジャンパーを着ていても、Slackの通知やメールに気を取られてしまうことに変わりはなかった。
毎朝、同じグレーのTシャツを着たり、トーストだけを食べて意思決定から解放されることは効果的だが、十分な睡眠が取れず、食生活が乱れ、複数のタスクを常に切り替えている状態では、やはり意思決定に影響が出てしまう。
「黒いタートルネックを1週間毎日着続けることで、十分に変化が感じられると考えているなら、期待は裏切られるだろう」とストラックは言う。
そのルーチンを行う期間も重要となってくる。
シュワルツによると、不確実性は日々の意思決定に影響を与えるという。その意味からすると、新型コロナウイルスのパンデミックにより、すでに確立されていた人々の習慣やルーチンが破壊され、日々の意思決定が困難になった可能性がある。
「不確実な世界では、間違った判断をしてしまう」とシュワルツは言う。
「それを回避するコツは、良い判断をするための最良のチャンスを自分に与えることだ」
結論として、筆者は同じ服を着ることにこだわるつもりはない。日々の変化や、違うものを試す機会がある方が好きだ。服を準備する時間を睡眠に充てる方が、もっといいアイデアなのかもしれない。
※この記事は2021年12月2日初出です。
からの記事と詳細 ( 毎日同じ服を着ると生産性が上がる?…ジョブズの戦略を試してみた - Business Insider Japan )
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