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Monday, March 23, 2020

ゲームやめれば学力上がる?「1日60分」条例に異議 児童精神科医ら香川で講演会 - 毎日新聞 - 毎日新聞

子供のゲーム利用について講演する関正樹さん(右奥)=香川県宇多津町の町保健センターで2020年3月22日午前11時48分、金志尚撮影

 子供のゲーム利用に親はどう向き合うべきかを考える講演会が22日、香川県宇多津町の町保健センターであった。講師を務めた児童精神科医の関正樹さんは「ゲームをやめれば学力向上が図られるという盲信(もうしん)を招く」と述べ、「ゲーム時間は1日60分」などと目安を規定した県の「ネット・ゲーム依存症対策条例」に異議を唱えた。【金志尚】

 児童発達支援などを手がける同町のNPO法人「メロディー」が主催した。関さんは岐阜県瑞浪市の大湫(おおくて)病院に勤務。発達障害や不登校傾向のある児童生徒のケアを専門とし、子供のゲームとの関わりにも詳しい。

 講演で関さんは他者とつながれるオンラインゲームについて、「居場所やコミュニケーションの場になっている。学校内での流行や立ち位置にも関わり、避けると失うものが大きい」と、子供社会での位置付けを説明。こうした背景を理解した上で、「子供がどんなジャンルのゲームを好んでいるかを知り、興味を持って近づくのが大事」と話した。

 香川県の条例は子供のゲームの利用時間を巡り、順守すべき目安を示している。これに対し関さんは「(目安の時間に)佳境を迎えていたら、やめられるわけがない。いったん達成感を得るなど、子供の好きな『区切りポイント』でやめるように持って行く方がいい」と主張。子供のペースを無視した一律の時間制限は望ましくないとの考えを強調した。

 学業とゲームとの関係にも触れ、「ゲームをしすぎた罰で宿題量を増やすと間違いなく勉強嫌いになる」と断言。成績とゲームを結びつけることについて「学習のモチベーションを下げ、回避行動としてゲームをする時間が増える」と、逆効果との認識を示した。

 その他、ゲームは悪いものだからとやらせない▽コントローラーを隠す――なども避けるべき対応例として挙げ、「『ゲームはくだらない』と考えている親と一緒には利用ルールを作りにくい」と指摘。子供目線に立つよう呼びかけた。

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March 24, 2020 at 07:13AM
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