日常の中に息づく「生」と「死」を浮かび上がらせた写真企画展「瞬く皮膚、死から発光する生」が足利市立美術館(通2)で開かれている。題名の「皮膚」は目に見えない生命を暗示しているといい、企画した篠原誠司学芸員は「死生観が問われている今こそ命について考える機会。写真芸術が放つ色あいや形、光と闇が命を浮かび上がらせています」と語る。(梅村武史)
会場には、現代を代表する写真家八人による百十四作品が並ぶ。桐生市出身の石内都さん(73)は、しわや染みが刻まれた祖母の手足を撮影し、大きく引き伸ばしたモノクロ写真で公開。「深いしわは生の痕跡。私は美しいと思った。何かを感じてもらいたい」と語った。
田附(たつき)勝さん(46)は第三十七回木村伊兵衛写真賞受賞作を出品。二〇〇六〜一一年に東北地方を踏破し、地域で暮らす漁師や狩人、風俗、宗教などを撮影した。「『生』と『死』の身近さ。都市生活者が忘れてしまった死生観を東北の人から感じた」と語る。
企画展は、会場の最も奥に展示された女性写真家、中村綾緒(あやお)さん(44)の生命力あふれる作品群で完結する。自身の子どもの六年間の成長を光や水とともに表現し、鑑賞者を明るい気持ちにさせる。
内覧会を視察した写真評論家、飯沢耕太郎さんは「『死』が大きく膨らんでいる世の中で、『生』も同時に輝きを増している。コロナ禍の時代をとらえた非常に興味深い企画だ」と語った。
十一月三日まで。期間中、飯沢さんのギャラリートークが十月三日午後二時、同館多目的ホールで開かれる。事前予約が必要。原則月曜休館。問い合わせは同館=電0284(43)3131=へ。
関連キーワード
"上がる" - Google ニュース
August 27, 2020 at 05:47AM
https://ift.tt/3b12gkT
浮かび上がる命 足利市立美術館で企画展 現代を代表する写真家8人 - 東京新聞
"上がる" - Google ニュース
https://ift.tt/37Nqrkm
Shoes Man Tutorial
Pos News Update
Meme Update
Korean Entertainment News
Japan News Update
No comments:
Post a Comment