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ASUS 「ZenBook 14 Ultralight UX435EAL」
ASUSは、14型ディスプレイを搭載で約995gの軽さを実現したモバイルノート新モデル「ZenBook 14 Ultralight UX435EAL」を発売した。グローバルでは2020年9月に発表済みだが、今回発表されたのは日本市場向けモデルとなる。
同様のコンセプトの製品としては、2020年5月に登場した900g切りの軽量モバイルノート「ExpertBook B9450」があるが、こちらはZenBookシリーズということで異なるラインの製品となる。今回、いち早く試用機に触れる機会を得たので、ハード面を中心にチェックしていこう。価格は13万9,980円からだ。
14型ディスプレイ搭載で1kgを切る軽さが大きな魅力
ASUSのZenBookシリーズは、ASUSのノートPCの中でも特に性能面やデザインにこだわったラグジュアリーモデルとして位置付けられている。そして、シリーズの特徴となっているのが、天板の同心円状ヘアライン処理だ。見る角度で色合いが変化して様々な表情を見せるその外観は、ほかにはない独特な高級感を醸し出している。
ただ、今回登場した「ZenBook 14 Ultralight UX435EAL」(以下、UX435EAL)は、これまでのZenBookシリーズとはやや印象が異なっている。その最大の理由は、天板にZenBookシリーズでお馴染みの同心円状ヘアライン処理が施されていないからだ。
ボディカラーはPine Greyで、金属的な光沢感はあまり感じられない。側面のダイヤモンドカット加工なども行なわれていない。そのため、ZenBookシリーズとしてはやや地味な印象を受ける。
UX435EALで、ほかのZenBookシリーズとは異なるデザインとなっているのは、ある程度想像がつく。ボディ素材としてマグネシウム合金を採用するとともに、軽さ追求のためボディの厚さも極限まで薄くしつつ十分な強度を確保するため、ヘアライン処理が難しかったり、重量増となるような加工を省いたのだと考えられる。
天板。ZenBookシリーズではあるが同心円状ヘアライン処理が施されておらず、見た目の印象はやや地味だが、完成度は申し分ない
とは言え、樹脂製ボディのいかにも安っぽい製品と比べると、質の違いは一目瞭然だ。非常に薄く、直線的で細部まで精密に加工されているボディからは、ZenBookらしい品質の高さが十分に伝わってくる。
サイズは、319×201×14.9~15.6mm(幅×奥行き×高さ)。高さは最厚部で15.6mmとなかなかの薄さを実現。フットプリントも、ディスプレイが4辺狭額ベゼル仕様となっているため、14型モデルとしてもトップクラスのコンパクトさとなっている。
ディスプレイを開いて正面から見た様子。このところのASUS製モバイルノート同様に、ディスプレイの4辺狭額ベゼル仕様が際立っている
重量は公称で995gと1kgを下回っている。また試用機の実測では946gと950gを切っていた。実際に手に取ってみても申し分ない軽さで、軽快に持ち歩けるだろう。
また、軽さだけでなく堅牢性も申し分ない。UX435EALでは、米国国防総省が定める調達基準「MIL-STD-810G」に準拠する落下や振動、高度テストなど、多くの堅牢性試験をパスする優れた堅牢性が確保されている。
実際にキーボード面やディスプレイ面、ディスプレイを閉じた状態などで本体をひねってみても、十分な強度を備えていることが実感できる。1kgを下回る軽さと合わせ、安心して持ち歩けるだろう。
sRGBカバー率100%のフルHD14型液晶
ディスプレイは、フルHD(1,920×1,080ドット)表示対応の14型液晶を採用。パネルの種類はIPSで、視野角は十分な広さを確保。ディスプレイ表面は非光沢処理が施されており、外光の映り込みはほとんど感じられない。
また、上下左右の4辺ともに狭ベゼル仕様となっている点も大きな特徴だ。特に左右ベゼル幅は実測で5mmほどしかなく、ディスプレイ面における画面占有率は92%に達している。もちろんこれは、ボディの小型化にも大きく貢献している。
ディスプレイはフルHD表示対応の14型IPS液晶を搭載。4辺狭額ベゼル仕様で、画面占有率は92%に達している
液晶パネルは、sRGBカバー率100%の広色域表示に対応。そのため、非光沢液晶ではあるが、発色はかなり鮮やかだ。実際にデジカメの写真や動画を表示してみても、かなりビビッドな発色が確認できた。同クラスのモバイルノートの中でも比較的上位の発色性能を備えているため、写真のレタッチや動画編集を行なう場合でも不満は感じないはずだ。
パネルはsRGBカバー率100%の広色域表示に対応しており、メリハリのある鮮やかな発色で映像を表示できる。またパネル表面は非光沢処理のため外光の映り込みが少ない点もうれしい
残念な部分があるとすれば、表示解像度がフルHDに留まっている点だろう。特に競合製品で、アスペクト比も16:10や3:2など縦長ディスプレイの採用が増えていることを考えると、今後はこのあたりも考慮してもらえればと思う。
フルピッチの日本語キーボードを搭載
UX435EALは、キーの間隔が開いたアイソレーションタイプの日本語キーボードを搭載している。配列は標準的で、主要キーのキーピッチは約19mmフルピッチを確保。しかも、Enterキー付近のキーを含めてほぼ全てのキーが19mmフルピッチとなっている。主要キーの中でピッチが狭くなっているのは[半角/全角]キーぐらいだ。
キーボードはアイソレーションタイプの日本語キーボードを搭載。配列は標準的でかなり扱いやすい
実は、昨年(2020年)登場したExpertBook B9450の日本語キーボードでは、Enterキー付近の一部キーでピッチが狭くなっていたのだが、UX435EALではその点が改善されている。
しかも、UX435EALの海外モデルに搭載される英語キーボードでは、Enterキーの右にもキーを配置しているのに対し、日本語キーボードではその点を解消。こういった特徴によって、実際にタイピングしてみても、Enterキー付近までピッチが均一のため、タッチタイプも快適で、非常に扱いやすいと感じる。
主要キーのほぼ全てで約19mmフルピッチを確保している
キーの固さは、固すぎず柔らかすぎないちょうどいい固さで、クリック感も申し分ない。ストロークは約1.4mmと、薄型モバイルノートとしてはまずまずの深さも確保しており、打鍵感も良好だ。
ストロークは約1.4mmと薄型モバイルノートとしてはまずまずの深さで、固さやクリック感も申し分なく、打鍵感は良好だ
このほか、ディスプレイを開くとキーボード面の後方がリフトアップしキーボード面に4度の角度が付けられる「リフトアップヒンジ」の採用や、キーボードバックライトの搭載で暗い場所でのタイピングも快適に行なえる点などは、ほかのZenBookシリーズと同様だ。
キーボードバックライトも内蔵するため、暗い場所でのタイピングも軽快だ
ディスプレイを開くと後部が持ち上がり、キーボード面に約4度の角度がつくリフトアップヒンジを採用することで、タイピングの軽快さにつながっている
ポインティングデバイスは、クリックボタン一体型で、テンキー機能も搭載する「NumberPad 2.0」を採用。タッチパッドとしては、ジェスチャー操作にも対応しており、操作性は良好。
また、タッチパッド右上角を長タップすれば、バックライトでテンキーが浮かび上がり、テンキー機能が利用可能となる。バックライトの明るさは、タップ左上角の長タップで調節可能。テンキー機能を有効としている場合でもタッチパッドとして操作できるため、常にテンキー機能を有効にしていても大きな問題はない。
ポインティングデバイスのNumberPad 2.0は、面積が広すぎず、手の平に反応したカーソルの誤動作が減っているが、できればキーボードのホームポジション中心に搭載してほしい
パッド左上角から内側にスワイプ操作することで、Windows標準の電卓アプリが起動するランチャー機能も搭載している。
右上角のテンキーアイコンを長タップすると、パッド面にテンキーが現れる。また左上角から内スワイプでWindows標準の電卓アプリが起動する
ところで、UX435EALのNumberPad 2.0は、ExpertBook B9450搭載のNumberPad 2.0に比べて横幅が狭くなっており、パッドの面積が小さくなっている。ただ、それによってキーボード操作時に手の平がパッドに触れて意図しないカーソル操作が行なわれることがなくなり、操作性は高められていると感じる。
ただし、NumberPad 2.0搭載位置がキーボードのホームポジション中心ではなく本体の中心に合わせているため、ホームポジションからやや右にずれている。これは本体のデザインを重視してのものと思われるが、これによって使い勝手がやや失われていると感じる。どうせなら利便性を重視してホームポジション中心での搭載にしてほしいと思う。
AIノイズキャンセリング機能でバックグラウンドノイズを除去
UX435EALでは、内蔵マイクおよびスピーカーに対するAIノイズキャンセリング機能が搭載されている。
搭載マイクで拾った音声から、人間の声以外のノイズをリアルタイムに低減するのが「AIノイズキャンセリングマイク」機能だ。こちらを利用すると、人間の声以外の様々なノイズがリアルタイムに低減される。
実際に、過去に列車内で撮影した動画をTVで再生させ車内の騒音を再現しつつ、UX435EALのマイクを利用して筆者の声を録音して試してみたところ、AIノイズキャンセリングマイクをオンにすると列車の走行音がほとんど聞こえなくなり、声だけがはっきり録音できた。
その録音データを掲載したので実際に確認してもらいたいが、バックグラウンドノイズ自体をオン/オフしているのではないかと思ってしまうほどクリアにノイズが除去されている。これなら、自宅などでのWeb会議でも背景の音に気を遣う必要はなさそうだ。
また、内蔵スピーカーから再生する音声に対してバックグラウンドノイズを低減し、人の声のみを再生する「AIノイズキャンセリングスピーカー」機能も用意。時間の関係で検証できなかったが、こちらは再生音に対してノイズキャンセリングを行ない、人の声のみをクリアに再生するというものだ。
Web会議などで、相手の声にキーボードの打鍵音や背後の騒音によって聞き取りづらいこともよくあるが、そういった場合でも聞き取りづらいノイズを低減し、相手の声のみがクリアに再生されるという。
なお、AIノイズキャンセリング機能は、プリインストールされているユーティリティ「MyASUS」から設定が可能だ。
「AIノイズキャンセリングマイク」を有効にすると、本体のマイクで拾った音声からバックグラウンドノイズがクリアに除去される
今回の試用機では効果を確認できなかったが、内蔵スピーカーで再生する音声からバックグラウンドノイズを除去する「AIノイズキャンセリングスピーカー」機能も搭載している
Tiger Lake搭載でスペックも充実
では、今回の試用機の基本スペックを確認しよう。
CPUは、Tiger Lakeこと第11世代CoreプロセッサであるCore i7-1165G7を搭載。メモリはLPDDR4X-2466を8GB搭載。内蔵ストレージは容量512GBのPCIe/NVMe SSDを採用。
なお、海外モデルではディスクリートGPUとしてGeForce MX450を搭載するモデルも存在するが、日本向けモデルではディスクリートGPU搭載モデルは用意されない。それでも、スペックはモバイルノートとして申し分ないと言える。
無線機能は、Wi-Fi 6(IEEE 802.11ax)準拠無線LAN(2×2、最大2.4Gbps)と、Bluetooth 5.0を標準搭載。ワイヤレスWAN搭載モデルは用意されない。
生体認証機能は、Windows Hello対応の顔認証カメラをディスプレイ上部に搭載。指紋認証センサーは搭載しない。Webカメラの画質は92万画素となっている。
ディスプレイ左右にはデュアルアレイマイクを搭載。スピーカーは本体底面左右にステレオスピーカーを備えるが、ほかのZenBookシリーズ同様に音質に優れており、モバイルノートとは思えないような高音質サウンドが再生される。
外部ポートは、左側面にHDMI 2.0b、Thunderbolt 4×2(DisplayPort Alt Mode対応)を、右側面にmicroSDカードスロット、3.5mmオーディオジャック、USB 3.0をそれぞれ用意。薄型モバイルノートとしては必要十分のポートを備えていると言っていいだろう。
左側面には、HDMI、Thunderbolt 4×2を配置。Thunderbolt 4はいずれもUSB PD対応で、付属ACアダプタを接続し給電および内蔵バッテリの充電が可能
右側面にはmicroSDカードスロット、3.5mmオーディオジャック、USB 3.0を配置
また、Thunderbolt 4はUSB PD対応で、付属のACアダプタや汎用USB PD準拠ACアダプタを接続して給電や内蔵バッテリの充電が可能だ。
付属ACアダプタは、出力65WのUSB PD準拠のもので、左側面のThunderbolt 4に接続して利用する。サイズはやや大きめで、実測の重量も215gとやや重い。また、プラグが折りたたみ式ではない点も合わせて、持ち運びにはあまり向かない印象。より軽快に持ち歩きたいなら、小型軽量の汎用USB PD対応ACアダプタを利用したいところだ。
このほか、USB Type-A接続のGigabit Ethernetアダプタと、専用スリーブケースが付属品として同梱となる。
USB Type-A接続のGigabit Ethernetアダプタが付属する
付属ACアダプタはUSB Tyye-C接続で、出力は65W
【表1】ZenBook 14 Ultralight UX435EALのスペック
型番 |
UX435EAL-KC099TS |
UX435EAL-KC099T |
CPU |
Core i7-1165G7(4コア/8スレッド、2.8~4.7GHz) |
GPU |
Intel Xe Graphics |
メモリ |
LPDDR4X 8GB |
ストレージ |
M.2 NVMe SSD 512GB |
ディスプレイ |
14型フルHD液晶 |
解像度 |
1,920×1,080ドット |
OS |
Windows 10 Home |
バッテリ駆動時間 |
約21.9時間 |
汎用ポート |
Thunderbolt 4×2(USB PD、DisplayPort対応)、USB 3.0 |
カードリーダ |
microSDカードスロット |
映像出力 |
Thunderbolt 4×2、HDMI |
無線機能 |
Wi-Fi 6、Bluetooth 5.1 |
Webカメラ |
フルHD画質 |
セキュリティ |
顔認証センサー |
その他 |
ステレオスピーカー、アレイマイク、音声入出力端子 |
オフィスアプリ |
Microsoft Office Home & Business 2019 |
WPS Office Standard Edition |
本体サイズ(幅×奥行き×高さ) |
319×201×14.9~15.6mm |
重量 |
約995g |
価格 |
15万9,980円 |
13万9,980円 |
インテリジェントパフォーマンステクノロジーで優れた性能を発揮
UX435EALでは、CPUの性能を最大限に引き出す仕組みが搭載されている。それが「インテリジェントパフォーマンステクノロジー」(以下、IPT)というものだ。
高性能CPUクーラーの搭載と、CPUの動作クロックや供給電力を細かく制御することで性能を最大限に引き出す「インテリジェントパフォーマンステクノロジー」を搭載
内部に装着されている各種センサーと出力65Wの付属ACアダプタを組み合わせ、状況に応じてCPUの動作クロックや供給電力を細かく制御。
また、8mmのヒートパイプに、薄さ0.2mmの液晶ポリマーブレードを87枚備える空冷ファンを組み合わせたCPUクーラーによりCPUを強力に冷却。これにより、CPUパフォーマンスを最大限引き出したり、バッテリ駆動時間を伸ばすことが可能という。
IPTには、CPUの性能を最大限引き出す「パフォーマンスモード」、省電力かつ静音性を重視した「ウィスパーモード」、そして性能と消費電力のバランスを重視した「バランスモード」の3種類のモードを用意。
例えば、パフォーマンスモードではCPUの性能を最大40%高められるという。このモード切り替えは、専用ユーティリティのMyASUSを利用するか、[Fn]+[F]キーで切り替えられる。
そこで今回は、IPTをバランスモードに設定した場合とパフォーマンスモードに設定した場合でベンチマークテストを行なってみた。
今回利用したベンチマークソフトは、UL LLCの「PCMark 10 v2.1.2508」、「3DMark Professional Edition v2.17.7181」、Maxonの「Cinebench R20.060」と「Cinebench R23.200」の4種類。比較用として、同じCPUを搭載するASUSの「ZenBook Flip S UX371EA-HL003TS」の結果も掲載する。
【表2】検証結果
|
ZenBook 14 EX435EAL
動作モード:パフォーマンスモード |
ZenBook 14 EX435EAL
動作モード:バランスモード |
ZenBook Flip S
UX371EA-HL003TS |
CPU |
Core i7-1165G7
(Turbo Boost時最大4.7Hz) |
Core i7-1165G7
(Turbo Boost時最大4.7GHz) |
Core i7-1165G7
(Turbo Boost時最大4.7GHz) |
ビデオチップ |
Intel Iris Xe Graphics |
Intel Iris Xe Graphics |
Intel Iris Xe Graphics |
メモリ |
LPDDR4x-4266 SDRAM 8GB |
LPDDR4x-4266 SDRAM 8GB |
LPDDR4X-4266 SDRAM 16GB |
ストレージ |
1TB SSD(NVMe/PCIe) |
1TB SSD(NVMe/PCIe) |
1TB SSD(NVMe/PCIe) |
OS |
Windows 10 Home 64bit |
Windows 10 Home 64bit |
Windows 10 Home 64bit |
PCMark 10 |
v2.1.2508 |
v2.1.2506 |
PCMark 10 Score |
5,010 |
4,814 |
4,788 |
Essentials |
9,900 |
9,927 |
9,888 |
App Start-up Score |
13,000 |
12,384 |
13,073 |
Video Conferencing Score |
7,919 |
8,289 |
8,304 |
Web Browsing Score |
9,427 |
9,532 |
8,906 |
Productivity |
6,696 |
5,854 |
6,618 |
Spreadsheets Score |
6,024 |
6,104 |
6,054 |
Writing Score |
7,444 |
5,616 |
7,235 |
Digital Content Creation |
5,148 |
5,211 |
4,553 |
Photo Editing Score |
7,595 |
7,850 |
7,491 |
Rendering and Visualization Score |
3,408 |
3,412 |
2,547 |
Video Editting Score |
5,271 |
5,286 |
4,948 |
CINEBENCH R20.060 |
CPU |
2,015 |
1,664 |
1,763 |
CPU (Single Core) |
555 |
554 |
496 |
CINEBENCH R23.200 |
CPU |
5,525 |
4,577 |
3,576 |
CPU (Single Core) |
1,445 |
1,436 |
1,058 |
3DMark Professional Edition |
v2.17.7181 |
v2.15.7088 |
Night Raid |
17,456 |
16,312 |
13,961 |
Graphics Score |
21,830 |
20,887 |
18,083 |
CPU Score |
8,176 |
7,279 |
6,092 |
Wild Life |
12,832 |
12,584 |
- |
Time Spy |
1,818 |
1,749 |
1,542 |
Graphics Score |
1,635 |
1,586 |
1,404 |
CPU Score |
4,997 |
4,196 |
3,483 |
結果を見ると、IPTがバランスモードの場合と比べてパフォーマンスモードではほとんどの結果が上回っている。加えて、同じCPU搭載のZenBook Flip Sとの比較では、バランスモードでもかなり結果が上回っていることが分かる。
ZenBook Flip Sでは、CPUの冷却性能があまり優れないためか、サーマルスロットリングが頻発していたため、もともとスコアが伸びていなかったこともあるが、それを差し引いてもUX435EALではCPUのパフォーマンスが高いレベルで引き出されていると言っていいだろう。
ちなみに、ベンチマークテスト中のCPUクーラーの騒音は、しっかりと耳に届く印象。とは言え、気になるほどうるさいということはなく、Tiger Lake搭載のモバイルノートとしてはまずまず静かな方という印象だ。
図書館などの静かな場所では、フルパワー動作での利用は多少気になるかもしれないが、オフィスでの利用ではそれほど気にならないだろう。それに対し、低負荷時にはほぼ無音に近い静かさとなるため、基本的には静かな場所でも気兼ねなく利用できるだろう。
続いてバッテリ駆動時間だ。UX435EALでは容量63Whのリチウムイオンバッテリを搭載しており、フルHD動画の連続再生時で約21.9時間の駆動が可能とされている。
それに対し、Windowsの省電力設定を「バランス」、AIPTの動作モードを「バランスモード」、電源モードを「より良いバッテリー」、メインディスプレイ、Screen Pad Plusともバックライト輝度を50%に設定し、無線LANを有効にした状態で、PCMark 10のBatteryテスト「PCMark 10 Battery Profile」の「Modern Office」を走らせてみた。
その計測結果は「15時間17分」だった。テストでこれだけの駆動時間なら、実利用時でも8~10時間はほぼ問題なく利用できそうで、電源の取れない場所で長時間利用する必要がある場合でも安心だろう。
高性能で軽快に持ち歩けるモバイルノートとして魅力
見てきたようにUX435EALは、Tiger Lake搭載とIPTによる申し分ない性能と、14型ディスプレイを搭載しつつコンパクトかつ1kg切りの軽量ボディで、十分な堅牢性も兼ね備えており、モバイルノートとしてかなり魅力のある製品に仕上がっている。
それでいて価格は、今回のMicrosoft Office Home & Business付きの機種で15万9,980円、WPS Office Standard Edition付きでは13万9,980円と比較的安価な点も非常にうれしい部分で、コストパフォーマンスはかなり優れると言っていい。
注文があるとすれば、ワイヤレスWAN搭載モデルが用意されない点や、ディスプレイアスペクト比が16:9であるという点などだが、その点を差し引いても十分な魅力がある。軽快に持ち歩け、快適に利用できる軽量モバイルノートを探している人におすすめしたい。
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