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never young beachの起用も
また、主人公のひとりであるスマイルを演じた杉咲花は、もともとnever young beachのファンだったそうで、自身のラジオ番組のゲストに安部を呼んでいるほど。若い世代の代表であるnever young beachと杉咲花が、親の世代の文化にシンパシーを寄せる。世代を超えた魅力が80年代にはあり、それを1本の作品として体現したのが、『サイダーのように言葉が湧き上がる』だろう。 また劇中歌「YAMAZAKURA」を、大貫妙子が手がけていることも、この世代にはたまらない。大貫と言えばシュガー・ベイブのボーカルとして「DOWN TOWN」を歌っていたのが鮮烈だった。同曲はのちにEPOがカバーして、80年代の伝説的お笑い番組『オレたちひょうきん族』(フジテレビ系)のエンディングテーマとして一世を風靡した。大貫の当時の楽曲が海外でも評価されていて、『YOUは何しに日本へ?』(テレビ東京系)では、大貫の幻のレコードを求めてイギリスから来日したYOUに密着した様子が放送されたこともあった。イシグロ監督も学生時代から大貫のファンだったそうで、大貫の曲を聴きながら絵コンテを描いたそう。同曲は物語の重要なキーとして、フジヤマ老人の思い出の曲として使われている。 かつて夢を追いかけた人。夢を諦めた人。否が応でも時代はどんどん移り変わり、ふと気付けば新しい世代が次々と台頭している。夢は次の世代に引き継がれ、またそこから新しいストーリーが生まれる。その世代を繋ぐキーワードのような存在。単なる懐古趣味でもレトロブームでもなく、40~50代の胸の内に広がる風景と思い出が、今という時代と共鳴して生まれた。それが『サイダーのように言葉が湧き上がる』だ。
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