時折、藁(わら)で編んだ大きな道祖神を見ることがある。ああいったものを作っている様子であろうか。あるいは火伏のお祭りで人々が神に扮(ふん)するときの衣装とも。何となく藁でつくられた神像は親しみやすい。「神様」と言うとあまりにかわいらしいが、それがかえって日本の土地の神々を捉えている。藁の素朴な香りが「編み上がる」とともにふわりと立ち上がっている。春を迎えた喜びもたまらなく感じられる一句となっている。句集『からだから』より。
(浅川芳直)
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