子どもたちが両手で持った球を、ポーンと頭の上へ放り投げる。拍手を1回、さらに自分の頭を触ってから、落ちてくる球をキャッチする。
「できた、できた!」
弾んだ声が、そこかしこからあがった。
神奈川県相模原市の市立小学校で行われた体育の授業だ。子どもたちに手ほどきするのは教員ではない。サッカー・Jリーグ3部(J3)の地元クラブ「SC相模原」のコーチだ。
SC相模原が小学校の体育を受け持つようになったのは2018年から。学校訪問などで知り合った校長からの依頼がきっかけだった。
授業の特徴は、一度きりで終わらないこと。45分の授業を2、3回行うことで、子どもたちが上達しやすくなるという。
最初は2校だったコーチの派遣先は、20年度は7校に増えた。この年度には、女子のノジマステラ神奈川相模原の協力も得て計117回の授業を行い、延べ3600人以上を教えた。
地元の自治体と手を組んだ取り組みだ。相模原市の「小学校体育授業サポート事業」として予算もつく。始まった当時、全国体力調査で、同市の小学生男女の成績は全国平均以下だった。専門家の力を借りて、状況の改善につなげたいという思いが市側にはある。
SC相模原の育成普及部長・冨田裕一郎さんが授業を受け持つとき、決まって子どもたちに投げかける質問がある。
「みなさん、SC相模原って…
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