開成、麻布、桜蔭、雙葉、筑駒、渋幕……東京・吉祥寺を中心に都内に展開する進学塾VAMOSは、「入塾テストなし・先着順」で生徒を選抜しないが、「普通の子ども」を有名難関校に続々と合格させると話題の塾だ。子どもの特徴を最大限に生かして学力を伸ばす「ロジカルで科学的な学習法」が、圧倒的な支持を集めている。本稿では、VAMOSの代表である富永雄輔氏の最新刊『ひとりっ子の学力の伸ばし方』(ダイヤモンド社)から、特別に一部を抜粋して紹介する。
(1)「苦手教科」よりも「得意教科」を充実させる
優秀なひとりっ子や長男・長女ほど、「興味をもてないことはやりたくない」という傾向が強く見られます。
その代わり彼らは、やりたいことは人の2倍も3倍もできます。となれば、そこを踏まえて対応したほうがいいでしょう。
親はつい、苦手な教科を克服させるような計画を立ててしまいます。しかし、やりたくないのなら、たとえ10時間かけてもその時間はほぼムダになります。
一方で、やりたいことをやらせてみれば、1時間が2~3時間にも相当する価値を生み出すのがひとりっ子です。
やりたいことをやっている時間が、子どもの能力の成長につながると考えてください。
もちろん、やりたくないことをまったくやらせないでいいという意味ではありませんが、メリハリをつけた計画で、子どもを最大限に伸ばしてあげましょう。
(2)目標や計画は、子どもが自分の手で書いて仕上げる
目標や計画について親子で一緒に相談しても、最後は子どもに自分の手で紙に書かせましょう。
いくら親が応援してあげても、最後は子ども自身がやるしかありません。紙に明記させるのは、その自覚を持ってもらうためでもあります。
こうした、子どもなりの「覚悟の宣言」は、とくにだらしなくなりがちな男の子には必須です。
女の子の場合、強い宣言によってプレッシャーをかけすぎてしまうこともありますが、親に頼りがちなひとりっ子の場合、あえてそれをやらせたほうがいいでしょう。
書いた紙は、リビングなどみんなが集まるところに貼っておきましょう。それを毎日眺めているうちに、ひとりっ子の中にも「自分がやらなければ」という責任感が芽生えてくるはずです。
大事なことほど他人事ではなく自分事として動けるよう、親も一歩引いたフォローをしていきましょう。
(本稿は、『ひとりっ子の学力の伸ばし方』からの抜粋・編集したものです)
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