レギュラー組が続々と合流を果たしているFC東京の現状について、アルベル監督はサイドバックに関しては「徳元悠平と長友佑都にもそれぞれの特長があるが、ゴールに向かう攻撃の面でより貢献度が高いのは中村帆高でありバングーナガンデ佳史扶だと思う」という言い方で中村の先発復帰を歓迎した。これがJ1第7節湘南ベルマーレ戦前日のことだったが、翌4月9日になりいざ試合が始まるとやや遠目から鋭い弾道のオープニングシュートを放ったのは徳元だった。指揮官の鼻を明かすような、そして目の醒めるような一撃だった。
「ディエゴに撃てと言われましたし、フリーでしたし。多少自信はあったので、決めたかったです。ロッカーでモリくん(森重真人)、(長友)佑都くんが鳥栖戦、ガンバ戦とシュートが少ないから撃っていこうという話をしていたなかで、あそこではフリーになれるというのがわかっていたので、撃とう、まずは自分が、と。入る前に喜んじゃったんですけど、そのくらい気持ちがノっていたというか、味スタからいい流れをつくっていけたらという想いがあのシュートにつながりました」
◆勝ちたかったから
控えに回ったベテランが陰でアシストをしていた。
「ベンチにはすごい選手がいるし、いい準備をしているからスタートは(思い切り)やってこいという声を、モリくん、佑都くん中心にかけてくれたおかげでタワラ(俵積田晃太)も前半やってくれましたし、アダも後半から来て(安部)柊斗と、(渡邊)凌磨も準備しているんだなとあらためて感じられました。もっともっと前半からみんなでしっかりキツい想いをして汗をかいてやっていければ、前半でゲームを決められる試合が増えるのかなと思います」
戦う以前にチームとしてのベースが湘南に劣っている東京が引き分けで試合を終えることが出来たのは、このベンチの励ましを受けた徳元の強気のプレーに始まり、選手、スタッフ、サポーターが奮起して各自が出来ることを最大限にやった結果だろう。それだけ厳しい戦いだった。湘南は3-1-4-2の陣形を活かして幅を使い、丁寧にパスを通してくるチーム。サイドを守る徳元としては一瞬たりとも気を抜けなかったはずだ。
「そうですね。
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