◆金利が上がると株価はどうなる? 基本的な話
金利が上がると「適正株価が下がる」と考えられます。
金利が上がると適正株価が下がる理由は2つです。
第一に、金利が上がると、借り入れをしている会社は業績が悪くなります。
上場企業の多くは、銀行からお金を借りています。金利は「銀行からお金を借りるときにかかるコスト」です。金利が上がるとコストも増えますから、業績が悪くなると考えられます。
一方、銀行などお金を「貸し出す」側には逆の効果があります。さいきんでは、度重なる利上げで金利が上がり、ヨーロッパの銀行の業績が伸びています。金利が上がると、高い利息を受け取れるからです(もちろん、顧客離れが起きたり、貸し倒れが過度に増えたりしたら、業績が悪くなる場合もあります)。
とはいえ、銀行以外のほとんどの会社は業績が悪くなるでしょう。株価は業績と連動しますから、「金利が上がる→業績が悪くなる→株価が下がる」のように動きそうです。特に借り入れの多い会社ほど大打撃を受けるでしょう。
第二に、金利が上がると、ノーリスクで稼げる収入が増えます。
多くの場合、金利とは「国債金利」のことを指します。米国や日本など、自国通貨立てで国債を発行している国の場合、国債の破綻リスクは実質ノーリスクとされています。いざとなれば、自国で通貨を印刷して借金を返せばよいからです。
記事執筆時点で、米国の1年国債の金利は5%を超えています。つまり、「国債を買えば、実質ノーリスクで5%のお金を稼げる」ということです。
「ノーリスクで稼げる収入」が増えると、相対的に「リスクを取って稼げる収入」のうまみが薄れます。
たとえば、金利がゼロのときには「配当利回り4%」の株は、金利よりもたくさんの配当を受け取れるので得に見えます。
しかし、金利が5%になると、同じ「配当利回り4%」の株はもはや金利よりも収入が少なくて「リスクを取ったのに配当これだけ?」と興ざめしてしまいます。
このように、金利が上がると多くの企業の業績が悪くなるだけでなく、リスクを取るうまみまで薄れさせてしまいます。これが、「金利が上がると適正株価が下がる」理屈です。
からの記事と詳細 ( 金利が上がると、「株価」はどう動きますか?(あるじゃん(All ... - Yahoo!ファイナンス )
https://ift.tt/Jvw13bg
No comments:
Post a Comment