【長谷川あかりのお悩みごはん】Vol.8
「#我が家の炊き込み100」レパートリー無限大な炊き込みご飯のすすめ
ふたを開けたときのインパクト、意外な素材の組み合わせ、そしてシンプルなレシピと抜群の味わい。長谷川さんが作る炊き込みご飯はこれまでにない魅力がいっぱい! 炊き込みご飯をもっとおいしく楽しむために、大切にしていることをお聞きしました。
教えてくれるのは……長谷川あかりさん
SNSで「#我が家の炊き込み100」とハッシュタグをつけてレシピをご紹介しているように、わたし自身が炊き込みご飯が大好きで、日々の食事でもよく作る料理です。皆さん、炊き込みご飯って、どんなものをイメージされますか? もしかしたら、にんじんやごぼう、鶏肉、油揚げなどを細かく刻んで炊き込んだ“かやくご飯”に親しみがある方もいらっしゃるかもしれません。
私は、その“炊き込みご飯=かやくご飯”という固定イメージを変えたいな、と思っています。私にとって炊き込みご飯は、和食屋さんの〆に出てくるような特別感のあるごちそう。炊き上がりにふたを開ける高揚感があり、旬の味を贅沢に楽しめる……そんなレシピを提案したいのです。
というと、ちょっと手間がかかって難しそうな印象ですが、炊き込みご飯って、特別感はあるのに意外なほど簡単なのです。言ってしまえば「材料を鍋に入れて火にかけるだけ」!
今月ご紹介したレシピのように、フライパンやホーロー鍋を使った場合は沸騰して弱火にしたら、炊飯器の場合はスイッチを入れたら、しばらくはほかの作業ができるので汁物や副菜などもう一品を作ることもできます。
材料はシンプルに。だからこそ素材のおいしさがぐっと際立つ
私のレシピでは、材料をかなりシンプルにしています。基本的に、野菜1つが主役です。肉や魚介類をプラスすれば、栄養も食べ応えもたっぷり。しらすやたらこ、梅干しのような旨みを持つ食材を加えるだけでもおいしくなります。きちんと出汁を取るのが面倒なら、かつお節や昆布を入れてそのまま炊き込んでもOK! 自宅で楽しむならそれで十分だと思います。
「味を付けよう」と、調味料をいろいろ加える必要もないんです。例えばにんじんだけ使うなら、お米1合につき塩小さじ1/2が入っていれば大丈夫なので、あとはお水と料理酒少々を加えて。にんじんをごろっとのせて炊き込み、お好みで黒こしょうやオリーブオイルをかけるだけでもすごくおいしくなりますよ。
1つの食材をどんと使うと、「にんじんってこんな甘さがあるんだ!」「ごぼうってこんなに香りがするんだ!」と、いままで見過ごしていた味わいに改めて気づかされることがあります。
旬の素材を使えば季節感を楽しめる。忙しい日々にうれしい一品
忙しく過ごしていると、ふと季節の移ろいを感じるなど、日々のちょっとしたことがままならなくなりますよね。梅干しをイチから作る“梅しごと”なんて「あぁ初夏がやってきたなぁ」と実感できてうれしいものですが、時間がないとなかなか大変。そういったことがやりたくても出来なくて落ち込んだり、いつの間にか季節が変わっていて残念な気分になったり……。季節を楽しむことが、時間や気持ちに余裕のある人だけのものになってしまうのは本当にもったいないと思います。
旬の食材を使った炊き込みご飯なら、誰でも手軽に季節を楽しむことができます。スーパーで出回り始めた旬のものをここぞと炊き込むだけで「旬を感じられてる!」と自分の気持ちも満たされるはず。忙しくてもきちんと生活を大切にできている、そんな気分になれるのも炊き込みご飯の魅力だと思うのです。
次週、12月のテーマは「作り慣れていなくても失敗しらずのごちそう」です。パーティーやおもてなしの機会も多くなる年末年始は、いつもより華やいだごちそうを作りたいもの。特別な材料や調理道具がなくても簡単なのに、食卓が盛り上がるメニューを教えていただきます。
【毎週金曜20時公開】
撮影/鈴木泰介 構成/首藤奈穂
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今月のテーマは【野菜がたっぷり食べられる炊き込みご飯】。野菜をふんだんに使った炊き込みご飯は、長谷川さんの得意料理の一つです。ツヤツヤの新米が嬉しい季節に、ふたを開ければ心躍る炊き込みご飯で食卓を彩りましょう! ひと味もふた味も違う炊き込みに相性抜群の汁ものをプラスした、便利な献立レシピで紹介します。
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